低血圧の症状と改善方法

低血圧には総合的な治療が必要

 

低血圧は、貧血とはちがって、なんらかの理由で血液循環がわるくなった状態をいいます。原因は、たとえば心臓のポンプ機能が低下してしまったり、末梢に静脈血が貯留してしまっていることにあるのです。その結果として血液の循環状態がわるくなり、全身の細胞に十分な血液が送れなくなってしまいます。

 

貧血も低血圧も、どちらの場合も身体の各細胞にとってはエネルギー不足、酸素不足を引きおこしますので症状はよく似ています。しかし、原因がまったくちがうため、当然治療法も異なるもの。

 

ただし、思春期は貧血を起こしやすい年齢でもあり、かつ低血圧を起こしやすい年齢でもあります。さらに、低血圧患者に貧血が合併することも少なくありません。このため、低血圧には総合的な診断と治療が必要だといえるでしょう。

 

低血圧は治る病気です。最初のステップは病態の十分な理解、第2ステップは生活療法、そして第3ステップが薬物療法となります。

 

第2ステップの生活療法には、以下のようなポイントがあります。
★水分の摂取=低血圧患者が水分をとると循環血液量が増え、症状が改善されます。
★適切な塩分の摂取=塩分が水分の吸収を助けています(ただし食塩は塩ではないので注意)。